矯正治療は、出っ歯や不均一配置などの悪い歯ならびや噛み合わせの問題を改善するための治療です。このような歯が不揃いの状態を「不正咬合」といいます。
歯を削って差し歯を作ることなく、矯正装置を用いてゆっくりと歯や顎の骨を移動させ、歯並びと噛み合わせを整えます。見た目の問題と捉えられることが多くありますが、それ以上に健康面で様々なメリットがあります。
治療を行うと、しっかり食べ物が噛めるようになったり、歯磨きを効果的に行いやすくなったりするので、虫歯や歯周病のリスクを下げてくれます。
当院ではマウスピース矯正(アソアライナー)を取り入れております。一般的な針金矯正に比べて格段に安価で行うことができ、見た目も気にせずにできます。しかし、重度の不正咬合の場合は適応外となるため、まずは診査・診断のためにお気軽に来院されてみてください。


※よくあるご質問:アソアライナーとインビザラインの違い
アソアライナー:①歯全体を覆うようなマウスピース②費用が相対的にかなり安い③重度の不正咬合には適応できないことがある④歯の表面に白いプラスティックのような装置を付けなくてよい(審美性に優れており、虫歯等にもなりにくい)
インビザライン:①歯の半分くらいまでを覆うようなマウスピース②費用が高い傾向③それなりに重度の不正咬合にも適応できる④歯の表面に白いプラスティックのような装置を付けることが多い
※矯正治療の注意点
①どんな矯正治療にも言えることですが、矯正治療が終了しても2年ほどは保定装置(最後に使用したマウスピースor歯の裏側に針金のようなものを装着)を装着しないとせっかく綺麗になった歯並びも後戻りが生じます。つまり矯正期間(数か月~1年前後)+保定期間(約2年)は治療期間として考えておかなくてはいけません。
②アソアライナーは可能性が低いですが矯正にて歯を動かすことによって、将来的に歯根の吸収や最悪の場合、二次的に歯周病の進行・悪化を起こすことが稀にあります。
③マウスピースはあくまでも「もの」なので使い方や管理の仕方によっては割れたり穴があくことがあります。調整可能なら調整、作り直しが必要なら別途料金で作り直しになります。




小児矯正をご検討の方へ
小児、学童期はあごの成長が追い付かず、乳歯よりも大きな永久歯が生えてきた際に歯が並ぶスペースが足りず凸凹になってしまったり、下の歯が、上の歯よりも前に出てしまっている受け口のお子さんが見うけられます。早めに治療を開始することで、治療の期間を短縮できまた費用も安く、改善できます。何よりも、お子さんの成長を正しい方向に誘導するので痛みが少ないです。
上顎の床矯正装置

下顎の床矯正装置

治療には写真のようなマウスピースにネジの付いた装置を使用します。このネジを回転させることにより少しずつ顎を拡げ、歯を正しい位置に移動します。
床矯正では、使用する装置は簡単に取り外すことが出来ます。これは床矯正ならではの利点であり、食事や発音障害を生じる場合(国語や英語の授業、勤務に支障がある場合など)は取り外します。装着時間が多いほど治療は早く終了しますが、1日に14時間以上装着していれば治療は可能です。



床矯正のメリット
・虫歯になりにくい:ブラケットとワイヤーなどは、自分で取り外すことができません。矯正装置がついているために、歯磨きがしにくく食べかすや歯垢が溜まりやすいという問題があります。そのため、矯正治療中に虫歯になることもあるのです。
床矯正であれば、自分で取り外しができるため、普段通りに歯磨きができます。したがって、矯正装置を歯に直接装着する方法と比べて虫歯になりにくいと言えるでしょう。
・好きなものを食べられる:歯に矯正装置を固定する方法では、固いものや粘着性のある食べ物を避ける必要があります。栄養が偏る原因にもなるため、保護者としてはメニューを考えるのに苦労することでしょう。床矯正は取り外しが可能であるため、好きなものを食べられます。
・針金を用いる矯正治療より格段に安くできる:一般的な針金矯正の相場は最低でも100万円は必要なことがほとんどです。それに比べたら安いのは一目瞭然でしょう。
床矯正のデメリット
・後戻りすることがある:床矯正は顎の成長を利用した矯正方法ですが、矯正治療後に装置を取り外すと、後戻りする可能性があります。これは、顎の成長に口周りの筋肉の使い方や生活習慣などが関係しているためです。また、矯正装置を頻繁に外してしまい、治療期間が長引くことも予想できます。
・適用できるタイミングが限られている:床矯正は、前歯4本が永久歯に生えそろわなければ適用できません。また、歯が全体的に永久歯へと生え変わっていると、床矯正を適用できない可能性があります。そのため、床矯正を検討している場合は、早い段階で歯科医師に相談して、適切なタイミングの指示を受けておくことが大切です。
・歯ぎしりがあると破損することがある:歯ぎしりによって矯正装置に大きな負担がかかり、早い段階で壊れてしまう可能性があります。矯正のためには、矯正装置を所定の時間だけ装着する必要がありますが、歯ぎしりについて医師に相談しておくことで、何らかの対策を講じてもらえるかもしれません。
治療期間は顎の発達状況で変わる
床矯正の治療期間は、顎がどれぐらい発達しているかで変わります。まずは、歯科医院で診察を受けましょう。ちなみに、床矯正の矯正装置は、1日に12~14時間はつけておかなければならないといわれています。取り外しが可能でも、半日以上もの間つけておくことを苦痛に感じる方もいるかもしれません。治療期間を踏まえて、床矯正を受けるかどうか決めましょう。

床矯正のリスク
・歯並びが理想よりも綺麗にならない:矯正治療は、必ずしも理想通りの歯並びになるとは限りません。歯並びがご自身の理想のようにはきれいにならない可能性もあります。
・後戻り:床矯正の治療後に矯正装置をつけなくなると、後戻りする場合があります。これは、他の矯正治療にも同じことが言えます。
・出っ歯:床矯正の影響で、口元が飛び出してしまう場合があります。そうなると、前歯の矯正治療が必要となってしまいます。
矯正相談は無料で行っていますので歯ならびが気になる方はまずはご相談ください。